こんにちは。モノウサギです。
涼しい快適な季節から夏が近づくと、気になり始めるのが電気代。
そう、エアコンです。
エアコンをつけ始めると、一気に電気代が上がる方も多いのではないでしょうか。エアコンの節電対策でよく聞くのは、
「設定温度を1℃上げましょう」
「使わないときはこまめに消しましょう」
「サーキュレーターを併用すると節電になります」
毎年のように耳にする節電アドバイスですが、実際のところ、どこまで効果があるのでしょう。
今回は家電の現場を知り尽くした“家電のプロ”に、本当に効果のあるエアコン節電術を聞きました。話を聞いてみると、意外にも最初に出てきたのは「設定温度」ではなく、掃除と室外機の話。実は、エアコンは“使い方”以上に、“状態管理”で大きく差がつく家電なのだそうです。意外と知られていない節電方法を解説します。
音声でも解説しています
今回の内容はPodcastでも詳しく紹介しています。家電のプロのリアルな解説をぜひ音声でも聴いてみてください。(SpotifyもしくはAmazon Musicで聴けます)
フィルター掃除は大前提
エアコンの節電対策として、プロがまず最初に指摘するのは、なんとフィルター掃除。
「節電って言うけれど、そもそもフィルターをきれいにしていない人が多いんですよね。」
温度設定やサーキュレーターとの併用など、使い方についての節電アドバイスはよく聞きますが、実は大前提として意識すべきは、フィルターの状態だそうです。
最近のエアコンには「自動お掃除機能付き」が増えています。そのため、
- 自動で掃除してくれるから大丈夫
- フィルターは触らなくていい
- メンテナンス不要
と思っている方も多いのではないでしょうか。しかし、プロの現場では「お掃除機能付きなのに詰まっている」エアコンも珍しくないそうです。
以下では、フィルター掃除のタイミングや確認方法について解説します。
自動お掃除機能は“完全自動”ではない
そもそも、ほとんどのお掃除機能付きエアコンがやっているのは、主にフィルター表面のホコリ除去です。もちろん一定の効果はありますが、実際には、
- フィルターの端
- 吸い込み口周辺
- フィルターの裏側
などに汚れが残ることがあります。その汚れが蓄積すると、空気の流れが悪くなり、エアコンの効率が低下します。効率が低下すると、冷やすために余計な電力を使うようになり、結果として電気代が上がってしまいます。
掃除機能があるがゆえに、全くエアコン内部を見たことがない、という人が増えています。この機会にホコリや汚れが残っていないか、一度確認してみてはいかがでしょうか。
フィルター掃除の目安は「まず見て判断」
一般的には、フィルター掃除は2週間に1回が推奨されます。ただし、住環境によって汚れ方は大きく変わります。そのため、最も大切なのは自分の目で見ること。例えば、
- 交通量の多い道路沿い
- ペットを飼っている
- キッチンとリビングが近い
- ヘアスプレーをよく使う
- ホコリっぽい家
こうした環境では、想像以上にフィルター汚れの付着が多く、2週間に1回では足りないこともあります。おすすめは、まず1〜2週間ごとにフィルターを見てみること。
「汚れているフィルターという現実を見たくない。」その気持ちは分かります。でも、節電を意識するならまず最初にフィルターの状態確認です。その汚れ具合を見ながら、「うちは月1で十分」「いや、2週間に1回必要だな」と判断するのが現実的です。
実は怖い「油汚れによる目詰まり」
フィルターの汚れで意外と多いのは、“ホコリ以外の詰まり”です。特に注意が必要なのが、
- ペットの皮脂
- ヘアスプレー
- 化粧品のミスト
- 料理による油
などの油分です。
「見た目はキレイなのに、空気が通らないことがあるんですよ。」とプロは言います。油分がフィルターに薄く付着すると、そこにホコリが吸着しやすくなり、空気の通り道を塞いでしまいます。しかも、透明な膜のように付くため、見た目ではなかなか分かりにくいそうです。
フィルターは“水をかけて”確認する
油の付着はパっと見ても分からないかもしれません。そんな時におすすめなのが、フィルターに水をかける方法です。
正常なら、水はスッと通ります。しかし油膜があると、油分が水をはじき、水がフィルターの上に乗ったままになります。「金魚すくいみたいになるんですよ(笑)」とプロ。
もし、水が通らず、フィルターに乗っかっているような状態だったら、薄めた中性洗剤で優しく洗浄してください。ホコリだけではなく、油分を落とすことがポイントです。
節電の本命は「室外機」
ここからが、今回もっとも重要なポイントです。
エアコンの効率を上げたいなら、室外機を見ること。
多くの人はどうしても室内機(部屋についている機械)に目が行ってしまいますが、実はエアコンは室外機が熱を逃がせるかどうかでちゃんとそのエアコンの性能を出せているかが決まります。
ここからはエアコンの簡単な仕組みや室外機周辺のNG行動、おすすめの対策を解説します。
エアコンは“熱を外へ捨てる機械”
エアコンにおける冷房とは、すごく簡単に説明すると、”室内の熱を外に捨てること”です。そして、外に熱を捨てる、という大切な役割を担っているのが室外機です。つまり、
室外機がアッチアチ🌞
↓
熱を外に逃がせない
↓
冷えにくい。全然冷えない😢
↓
冷やすためにエアコンがめちゃくちゃ頑張る💪(本当はそんなに頑張らなくていいいのに)
↓
電気代がめちゃくちゃ上がる⤴
という流れになります。いかがでしょうか。この流れを見ると、室外機の役割がとても大切であることが理解いただけると思います。
そうです、”室外機を熱くしないこと”が節電対策において重要なんです。とはいえ、室外機は簡単に動かすこともできないものです。具体的にはどのように対策をすべきなのでしょうか。
室外機カバーは逆効果?
室外機周りの商品として、以下のようなものがホームセンターなどでよく売られています。
- 銀色の断熱カバー(室外機にかぶせるシートのようなタイプ)
- 木製の囲い(ガーデニング風のおしゃれ目隠し)
ただ、家電のプロはこれらの商品はあまりおすすめできない、とのこと。理由はシンプル。
風通しを悪くしてしまうから。
熱を逃がす役割を担う室外機を囲ってしまうと、内部に熱がこもり、逆に効率が下がってしまいます。直射日光を避けるために、銀色のシートを上にかぶせている方は多いかもしれません。プロによると、確かに直射日光を遮ることはできるが、熱を逃がすことができなくなっているため、あくまで気休め程度で効果は期待できない可能性が高いそうです。
木製の囲いは、節電対策としては完全にNGです。外観がどうしても気になるという方は、電気代が多少上がってしまうことを理解したうえで使いましょう。
本当に効くのは「サンシェード」
カバーやシートだと効果がない。むしろNG。ではどうすればいいのでしょうか。答えは、
室外機を直接覆わず、周囲を日陰にすること。
おすすめは、少し室外機から離した位置に、室外機が陰に入るようにサンシェードを設置する方法です。室外機自体ではなく、周辺・空間自体を涼しくしてあげることが大切です。

特に、
- 西日が当たる
- コンクリートの照り返しがある
- ベランダが熱い
という環境では効果的。ポイントは、
- 室外機に密着させない
- 上部から影を作る
- 風通しを確保する
これだけで室外機周辺の温度は圧倒的に下がります。室内温度設定を1度上げるよりも快適に節電できるのではないでしょうか。ぜひお試しください。
サーキュレーターは本当に節電になる?
よくある節電アドバイスに「エアコン+サーキュレーター」という使い方があります。
この使い方は、もちろんサーキュレーター自体の電力も消費するので、単純な節電効果は期待できません。ただし、以下のような場合は効率よく部屋を涼しくすることができます。
- 部屋の奥だけ暑い
- アイランドキッチンやカウンターキッチン
- LDKが広い
- 部屋に仕切り
こうした場合は有効です。なぜなら冷たい空気は下に向かうので壁や仕切りなど空気を遮る物体があると、冷たい空気が行き届かない場所が生まれます。一方でサーキュレーターは空気を循環させる家電なので、冷たい空気をうまく回し、エアコンだけでは届きにくいところまで冷たい風を送り届けてくれます。
単純に“節電になるから”という理由で使うなら、あまり意味がない場合が多いです。それほど広くない部屋や空気を遮るものが特に無い場合だと、早く冷えやすいだけで節電効果は期待できません。
「つけっぱなし」と「こまめに消す」問題
こちらは毎年話題になるテーマです。プロが出した結論は、
”短時間の外出なら、つけっぱなし”です。
理由は、一度暑くなった部屋を冷やす時に最も電力を使うからです。
つけっぱなしにしているだけで電力をかなり消費しそうなイメージがありますよね。ただ、冷えている状態を維持する際はそれほど電力を消費しません。一方で、暑い部屋を冷やす、という動きは全力でエアコンが動くため、かなり電力を消費します
例えば、気温や日当たりにもよりますが、スーパーへ買い物や1、2時間程度の外出ならそのまま運転継続の方が効率的な場合があります。
<短時間での電力消費イメージ>
つけっぱなし(最小限の力) <≒ 暑い部屋を冷やすとき(全力💪)
少なくとも、つけっぱなしでもほとんど電力消費が変わらない場合が多く、同じ電力消費なら蒸し暑い部屋に帰ってくるよりは、涼しい部屋に帰ってこれる方が精神的にもいいですよね。
ドライ運転は節電ではない?
今回の記事で最も知っていただきたいのは除湿運転(ドライ)の話。なんとなく、「ドライは冷やさず除湿しているだけなので、電力消費は低い。」と思っている人は多いかもしれません。
しかし、ドライ(除湿運転)はその仕組み上、冷房よりも電力を消費する場合があります。
特に、再熱除湿と呼ばれる方法の場合、空気をキンキンに冷やして除湿した後、その空気をわざわざヒーター等で温め直してから部屋に戻すため、最も電力を消費します。また、冷房を断続的に止めながら除湿を行うため、動いたり止まったりすることから電力消費が大きくなりやすいです。
節電目的なら、冷房の自動運転が最も安心です。適温を維持するために最適な動き方をするため、余分な稼働が少なく、最低限の電力消費で済む可能性が高いです。家電のプロによると、年中エアコンを「自動運転」でつけっぱなしにしている家庭もあるそうです。さすがにそれは電力消費しそうですが。
節電の第一歩は“家電を把握すること”
フィルター掃除のタイミングとして、まずは自分でフィルターを見てみることを推奨しました。
節電の第一歩は、家電の状態を把握することです。
どんな状態か分からないのに、使い方だけ変えたとしても果たして効果を実感できるでしょうか。エアコンがどこのメーカー製品でどんな機能を持っているか知らずに、正しい節電ができるはずがないですよね。ちなみに、それは買い替えや修理の判断のときも同じです。
- いつ、どこで買ったか
- 型番は何か
- 保証はいつまでか
- 前回掃除、修理したのはいつか
を把握しておくことがとても大切です。節電も、修理も、買い替えも、適切に対応するためには、まずは家電の情報を把握して、状態を知ることから始まります。
「モノ管理」はmonomane(モノマネ)

monomane(モノマネ)は、無料であらゆるモノの保証書やレシートをデジタル一元管理できるアプリです。以下のような情報を簡単に管理することができます。
- 製品情報(製品名/モデル/型式/製造番号)
- 購入情報(購入店舗/購入日)
- 保証情報(保証書画像/保証期間/保証内容/保証提供元)
- 取扱説明書
どこで買ったどのメーカーの製品でも登録できます。「このエアコンいつ買ったっけ?」「保証期間っていつまでだっけ?」と思ったらスマホですぐに確認することができます。
また、故障などが発生した際も、monomaneからそのまま修理を依頼することも可能です。節電対策を始める前に、まずはエアコンの情報を改めて整理してみませんか。


